
1986年4月26日に起きた、チェルノブイリ原発事故。
たくさんの被害者がでました。
その事故の前日に生まれたのが主人公の徳光海歌。
家族は4人でしたが、兄が木から落ちて死んでしまいました。12歳でした。
それから、徳光家はみんな抜け殻のようになってしまいました。
その日は、父と釣りへ行く約束でしたが、父の機嫌が悪かったので、父は釣りに連れて行
きませんでした。
そして、兄は腹を立て外へ出て行き、帰らぬ人となってしまったのです。
母は、父が釣りに連れて行けば・・・と父を責めました。
私も母の行動は当然のことだと思います。
釣りに連れて行けば、木に登ることなんかありません。
そしてある日、父はチェルノブイリの被災者である、12歳のセリョージャを1ヶ月間保養し
ようと言い出しました。
虹の会という会がそういうことをしているということを聞き、やろうと思ったのです。
虹の会の目的は、空気のキレイな日本で保養して、健康な体をつくり
放射能の抵抗力を高めるということでした。
が、徳光家の目的は違ったと私は思います。
12歳で亡くなった、兄の代わりにしようと心の奥に思っていたんだと思います。
セリョージャが来てから、一家の毎日が変わり始めました。
父・母は抜け殻になるようなこともなくなり、私はセリョージャが来て良かったな、と思いま
した。
が、海歌はセリョージャとうまく付き合えず、セリョージャと話しませんでした。
そして、ついに海歌は「セリョージャなんか来なかったらよかったのに」と言い、家を飛び出
しました。
海歌は、セリョージャのことを嫌っているようですが、実は違うと思いました。
本当は、海歌はセリョージャが来て、本当に本当にうれしかったのだと思います。
しかし、うまく接せなくて自分が嫌いになり、こんなことを言ってしまったのだと思います。
自分の嫌な気持ちをセリョージャにぶつけてしまったのです。
しかし、セリョージャは海歌の本当の気持ちをわかっていました。
そして、帰国の日。
セリョージャを帰したくない!という思いが家族にこみ上げてきました。
しかし、祖国で待っているセリョージャの祖父のことを考えると、帰さざるおえません。
家族は、あんな放射能のたくさんあるところに帰して、セリョージャは大丈夫なのか?
生きていけるだろうか?と色々な心配をしたと思います。
しかし、どうにもなないことです。
セリョージャは祖国に帰っていきました。
それからというもの、家族は以前の抜け殻に戻ってしまいました。
セリョージャというのは、すごく大きな存在だったんだと思いました。
海歌も、辛かったと思います。
たとえ、言葉が通じなくても心はかよっていたのです。
ある日、海歌はセリョージャが残した、祖国の果物、金色の林檎の種を見つけました。
種は、セリョージャの宝物でした。
亡くなった両親の形見でもあります。
セリョージャは、誰よりも海歌が好きだったとおもいます。
不器用な海歌だけど、ちゃんとわかっていたのだと思います。
海歌の家は今、両親が別居しています。
セリョージャが帰国した3日後に、母は家をでていきました。
海歌は20歳になるまで、ずぅーっとセリョージャは生きているかと思いつづけてきました。
そして、別居していた父のところへ行きます。
そのときに、父がセリョージャの祖国に行ったことを初めて知ります。
海歌は、セリョージャは生きているか父に聞きました。
生きていると言った瞬間、海歌はとてつもないうれしさでいっぱいになったと思います。
なぜなら、セリョージャは海歌の初恋の人だったからだと思います。
海歌は、セリョージャのことが好きでした。
だから、うまく話すことができなかったのだと思います。
私は、セリョージャが一家に来て、本当に良かったと思います。
このままだったら、両親はきっと離婚していたと思います。
そして、あってはならない原発事故と被害の大きさは、若い人に知ってもらいたいと思いま
す。
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